図録『ルート・ブリュック 蝶の軌跡』2019年 *版元品切れ

フィンランドを代表するセラミック・アーティスト、ルート・ブリュック日本初の大規模展「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」が、4月27日に東京ステーションギャラリーで開幕し、2年間で5会場の巡回が始まりました。昨年12月、展覧会に先駆けて刊行した日本初のビジュアルブック『はじめまして、ルート・ブリュック』に続き、作家の生涯、作品の図版、論考を網羅した決定版の展覧会図録を出版します。

ルート・ブリュックは、1940年代初頭から名窯アラビア製陶所・美術部門の専属アーティストとして活動を始め、版画の技法を応用して独自の釉薬や型の技術を確立しました。1951年にはミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞するなど、国際的にも頭角を現します。1960年代に入ると、初期の具象的な陶板から無数のタイルピースを組み合わせた、抽象的で立体的な作品へスタイルが移行。晩年にかけて、ヘルシンキ市庁舎やフィンランド銀行、大統領邸宅など、観る者が思わず立ち尽くすような、迫力のある大型のモザイク壁画を制作しました。

本展は、日本で初めてルート・ブリュックその人と代表作を紹介します。1940年代から80年代にかけての約200点の作品を通じ、愛らしい描写、重厚かつエレガントな釉薬の輝き、独自の自然観が生み出す繊細な図や形に触れることができます。

『ルート・ブリュック 蝶の軌跡』 

定価:3,000円(本体)
発行:ブルーシープ
300ページ、 A4判、布貼り上製 
ブックデザイン:白い立体
ISBN:978-4-908356-07-0

ルート・ブリュック(Rut Bryk, 1916-1999)

アラビア製陶所・美術部門のアーティストとして、セラミックを中心に、テキスタイル、パブリックアートなどを制作。1951年のミラノ・トリエンナーレでグランプリを受賞し、世界的に活躍。ロマンチックで具象的な前期から、抽象的で力強い表現の後期へと移行する作風の変遷が見どころ。夫は世界的デザイナーのタピオ・ヴィルカラ。世界各国を旅し、イタリアやアメリカの都市、夏に滞在したラップランドなど、その場所の風景や自然に着想を得た。